2009年10月09日

御殿様とお香 〜伊達家篇1〜

今日の話題は有名な話なので、御存知の方も多いかと。
あの「政宗公とお香合わせ」の一席。

まずはそのエピを。

大阪冬の陣は、和睦という形で一応の幕引きとなりましたが、
和睦の条件には「大阪城の外堀の埋め立て」の項があり、
これが為される間、東軍諸将は包囲を解けない状態となってしまいました。

こうして留め置かれた諸将は、少々暇を持て余し気味に。
そこで、お香合わせをしようという事になり、銘々が立派な賞品を持ち寄りました。

お香というのは、
片手で持てる程の大きさの香炉に、
小さな炭団を入れ灰をひき、そこに雲母で出来た薄く小さく美しく作った板を乗せ、
その上に数ミリ角のお香木を乗せて、下からの熱で立ち上がる香りを嗅ぎ、
(この時、左手で香炉を持ち、右手を蓋をするような形に当てて香を集め、
右手の親指と人差し指の間に自然にできる空間に顔を近づけて、香を嗅ぐのです)
それがなんのお香なのかを当てる遊び。

ちなみに、
「お香を嗅ぐ」では無く、本当は「お香を聞く」です。
「聞香(もんこう)」と言いますよね。
そして…「伽羅」を中心とした組香になり、何回か回ってくる香炉のお香が、
果たしてどれとどれが一緒なのか違うのか…という事を当てるのですが、
これがなかなか難しい。
香りがそれぞれ似ているため(違いは微妙)なかなか聞き分けにくいのです。

さて、話を戻しますと。
諸将の居並ぶ中、鄙の武将、隻眼の伊達政宗は祖末な瓢箪を差し出しました。
「…あれが賞品か?。」
「やはり田舎者…。」
と、席の人々は半ば呆れ、半ば嗤ったらしいが、政宗公一人は涼しい顔。

お香を多く当てた順から、賞品を選んで行くのですが、
とうとうというか、やはりというか…政宗公の瓢箪が最後に残ってしまった。

最後の人は渋々瓢箪を手に取ったが、
政宗公、それを見て…「おお、それではあれも受け取られよ」と…、
立派な鞍付きの自分の名馬を指し示しました。

「そう、瓢箪から駒…と言うではないか。」
それを聞いて一座の者、大笑いしたり感心したり。
流石は伊達者、と政宗公の評判はまた上がったそうです…。

………と、いう訳で。
このエピ、いろんな所で見るんですが、元本はなんなんでしょう。
それもどこかで読んだんですが、ド忘れして…今出て来ません(トホホ。

そういえば、
確か…童門冬二さんの小説で、この「最後に瓢箪を取った人物」が、
あの直江兼続になってた様な記憶がありますが…。
あんまり直江さんと政宗公は相性良く無かった筈なんだけど(笑、
この「駒の話」、受けとったのが直江さんって…、
史実なのかな…童門さんの創作なのかな。


☆関連事項☆

『御殿様とお香 〜伊達家編2〜』
http://ikiikien.seesaa.net/article/129908148.html

『御殿様とお香 〜第一夜、第二夜の補足〜』
http://ikiikien.seesaa.net/article/130217782.html

『御殿様とお香 〜伊達家編3〜』
http://ikiikien.seesaa.net/article/130365621.html


『御殿様とお香 〜信長公と蘭奢待(らんじゃたい)〜』
http://ikiikien.seesaa.net/article/131104083.html
タグ: 大坂の役
posted by 夏草 at 00:35| Comment(0) | 歴史の周辺 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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